ハンドスプリングに挑む前段階

皆さんこんにちは、レボ体操教室の大川先生です。
今回はみんなの憧れ「ハンドスプリング」に関するお話。ハンドスプリングはマットの技で、正式名称を「前方倒立回転」と言います。その名の通り前に向かって倒立を経過して立ち上がる技です。体操の世界では縮めて「転回」と呼ばれています。難易度的には中級で、倒立前転やロンダートなどの技よりも難しいですが、バク転と比べると簡単です。
この記事ではハンドスプリングのやり方というより、「ハンドスプリングをする前にこの技(動き)を覚えようね。」という内容をお伝えします。是非最後まで見入ってくださいね♪

倒立

正しい倒立姿勢

ハンドスプリングをする上で最も重要な技術と言えるのが倒立です。正直これ以外の動きは多少技術不足でも技は成功しますが、倒立に限っては避けては通れない道です。
倒立と言っても壁を使わずに止まれるようになる必要はないのでご安心を。ハンドスプリングを実施する上で倒立姿勢になる時間はほんの一瞬です。なのでバランスをとる静止技術は必要ないのです。重要なのは倒立のです。
ただ逆さまになって両手で全体重を支える状態なら何でもよいというわけではありません。衝撃に耐えらる頑丈な倒立姿勢を作らなくてはなりません。具体的に説明します。
倒立をした時に、手首の上に肩、その上に腰、さらにつま先と、地面から足先まで各関節が一直線に並ぶようなまっすぐな倒立ができることが理想です。この姿勢が作れれば、例えば上から強い衝撃が加わったとしても耐えることができます。逆に肩が前に出ていたり、お腹が反っていたりすると衝撃が加わった瞬間に崩れてしまいます。
ハンドスプリングをした時に最も負荷がかかる箇所は「肩」です。つまり倒立をした時に肩がハマらない(肩の角度がまっすぐにならない)のは絶対に改善しなければなりません。
「倒立で肩をハメる技術」と聞くと、とっても難しい気がしてしまいますが、実は意識一つで簡単にできます。立った姿勢から足を振り上げて倒立をする練習があります。この時に最初から最後まで腕を耳にくっつけた状態ですれば良いのです。注意点は地面を見ることを忘れないことです。しっかり地面(手と手の間)が見えていて、腕が耳の横から離れずに倒立ができたのなら、ちゃんと肩がハマっている証拠です。

立位からの倒立練習

もっと完璧な倒立姿勢を目指すのであれば、壁倒立による練習がおすすめです。
壁にお腹を向ける形で倒立をし、手の位置は壁から約10cmのところが理想です。足先から腿、お腹、胸、さらにあごまで壁につけます。この姿勢がつくれたのであれば、あなたの倒立はほぼ完ぺきな姿勢と言えます。

正しい壁倒立姿勢

ブリッジ

次に紹介するのはブリッジです。
ブリッジができるのとできないのとではハンドスプリング習得に大きく影響します。ブリッジをするためには腰や肩の柔軟性と体を反るための背筋や体重を支えるための腕力、脚力も必要となります。それらはハンドスプリングにおいても必要な筋力だからです。さらにブリッジができると練習の幅が広がります。例えば倒立から前に倒れてブリッジになる練習(倒立ブリッジ)や、ブリッジから前方に起き上がる練習(ブリッジ起き上がり)などです。これらの練習方法は非常に効果的で、ハンドスプリングに必要な体を反る意識、地面を押す意識、お腹を前に突き出す意識、足で踏ん張る意識など、ハンドスプリングの後半の動きに繋がります。
とはいえ幼いころはできていたけど、今は体が硬くてできないという方も多いのではないでしょうか。そんな方はご安心を、ハンドスプリングを成功させる上で必ずしもブリッジができる必要はありません。ブリッジをするためには柔軟性が必須ですが、ハンドスプリングにおいてはそこまでの柔軟性は必要ではありません。大切なのは手をついた後、ブリッジをするように足を地面の方向に近づけていき身体を反る意識です。
柔軟性に自信のある方は倒立ブリッジ起き上がりの練習を試してみてはいかがでしょうか?

実践あるのみ

レボ体操教室ジュニアクラスの練習風景

さて中級クラスのアクロバット技ハンドスプリングですが、必要な前段階の技は倒立とブリッジです。しかも前に述べたようにブリッジは必ずしもできる必要はありません。つまり倒立で肩をハメれるようになりましょうが結論です。
もちろんこれ以外にも勢いであったり、突き放しの技術が必要になってきますので、倒立が正しくできてさえいればハンドスプリングができるというわけではありませんが、練習に取り組める段階にいることは確かです。あとは安全な環境(広い空間、マット、補助者など)を整え、何度も何度も失敗を繰り返しながら練習を続けましょう。

おわりに

今回はマットのハンドスプリングに取り組む上で、必要な前段階の技術についてお伝えする内容でした。僕のYouTubeチャンネルではハンドスプリングのやり方はもちろん、倒立の段階練習や正しい姿勢の解説、バク転やロンダートなどのその他アクロバット技のやり方を紹介しているので興味のある方は是非一度ご覧ください。

ハンドスプリングのやり方
倒立の段階練習

また、僕が東京都立川市にて運営するレボ体操教室でもハンドスプリングなどのアクロバット技に取り組んでいきます!お近くにお住まいの方は是非一度体験レッスンにお越しください。

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