人生が変わる、承認の力。
こんにちは。レボ体操教室の大川先生です。
今回はレボ体操教室に通う生徒たちの成長についてお話ししようと思います。
精神的な成長
2021年11月から始まったレボ体操教室。現在は4人の生徒さんが通ってくれていますが、みんな個性的で特別な力を持っています。1か月半の練習で、彼らはめまぐるしい成長を遂げました。マットの後転、鉄棒の空中前回り、跳び箱の閉脚跳び、様々な技の習得はもちろんですが、一つ一つの技の着地、ポーズは体操選手顔負けのクオリティを発揮します。しかし何といっても、僕が嬉しいのは彼らの精神的な成長を保護者の方々からよく耳にすることです。今日はそのうちの1つをご紹介しようと思います。
自分に自信が持てるように
あるお母さんから「体操教室に通うようになってから、自分に自信が持てるようになってきたようです。」と聞きました。
この生徒は心が穏やかでとっても優しい子です。回りが見れて、いつも僕のことを気遣ってくれます。常に前向きな姿勢で技に取り組むので成長が早いです。ムードメーカであり、ジュニアクラスのリーダー的存在です。(僕が勝手にリーダー認定しました)
僕のレッスンは子供の「いいところ探し」でしか無いので、失敗しても"良かったところ"ばかりフォーカスして伝えます。失敗したら褒め、成功したらめっちゃ褒めるんです。そうすると生徒は他人とは違う自分の価値に気づき始めます。
純粋な彼も「僕にはこんなにいいところがあったんだ。」「失敗だと思っていたけど、できていたこともあったんだ。」と徐々に自分に自信がついているのが僕にも伝わってきていました。しかしある日、彼が更に自信を持つ出来事が起きます。
「あの子は体操を習っているのかい?」
それは学校で器械運動の授業があった時のこと。内容は「跳び箱」、この子の大好きな種目です。この日の授業には校長先生が見学に来られており、彼を指さしてこう言うんです。「あの子は体操を習っているのかい?」「いやぁ着地が他の子と全然違うからそうだと思ったんだ。」
このお話をお母さんから聞いた時、僕は本当に嬉しかったです。
ちなみにこの子は他の生徒に比べて特別凄い技ができるわけではありません。開脚跳びと台上前転がかっこよく決められますが、おそらく学校でも跳べる子はたくさんいるでしょう。しかし着地のフォーム、ポーズのかっこよさは僕のお墨付きです。体操教室で僕からいつも褒められている着地を、別の場所で別の人(しかも校長先生)から褒めてもらえた、これはこの子にとって単なる成功体験ではありません。自分の努力が報われた瞬間なんです。
「○○くん、開脚跳び上手だね。」と言われるのはもちろんうれしいですが、他にもたくさん跳べる子がいる場合は特別感を感じにくいです。一方で「○○くん、開脚跳びの着地が体操選手みたいだね。」と言われるのは自分のこだわりに気づいてもらった瞬間だからです。
人生を変える力
技ができるようになるかどうかは、体系や年齢、個々の能力によって大きな差が生まれることがあります。これは仕方のないことです。
しかし着地の姿勢を作る、ポーズを丁寧にやるというのは全部『意識』で変えられます。「はずかしい」「かっこわるい」「柄じゃない」そんな気持ちの壁を乗り越えれば誰でも必ずできる「礼儀」です。
だからこそ今回は嬉しかったんです。できる技の数では他の子に及ばなくても、目の前のすべきことにまじめに取り組み、技の後の着地を1回1回丁寧にやり続けた彼の姿勢が僕だけでなく、学校の先生、保護者の方にまで認めてもらえたのですから。
自分を認めてくれる存在に気づいたとき、人は気持ちが前向きになり、いろいろなことに挑戦する意欲が沸き、失敗を恐れない精神力が養われます。すると知識や技術が身につき結果に繋がります。さらに認めてもらえる機会が増えれば、他人を認めてあげられるようになります。すると人から慕われ、友人が増えます。
僕が指導者として生徒の前に立つ以上、生徒たちの人生を明るく華やかなものにしてみせます。「承認の指導」にはそれだけ力があるんです。人の人生を変える力です。
今お前は全力か?
今回は一人の生徒のエピソードをピックアップしてお話ししましたが、日頃から保護者の方々には本当にたくさんの嬉しいお言葉を頂いてます。
それはまた今度お話しさせていただくとして、これからも生徒たちの力を借りつつ、レボ体操教室はさらに承認の輪を作っていきます。誰もが認めてもらえる環境さえあれば、子供は気持ちの壁を乗り越えやすくなります。数か月後、僕の生徒たちはたくさんの技を習得していることでしょう。そして同時に挨拶や思いやりなど、礼儀の面でも成長してくれていると確信しています。
最後に、「承認の力で人生を変える」というテーマでお話ししましたが、正直なところ僕が彼らの人生を良くしているなんて、そんな偉そうなことを言うつもりはありません。 僕が手を差し伸べなくても十分幸せな人生が待っているはずです。笑
でも僕は「デカい口」は叩きます。レボ体操教室は「Revolution-革命」から取っています。日本一の体操教室だといろんな人に言ってます。会費もちょっと高めです。数年後には場所を構えて設備もグレードアップします。
当たり前です。子供たちに「できるよ!」「失敗してもいいんだよ!」と言っておきながら僕が小心者では話になりません。誰よりも挑戦して、誰よりも失敗して、必ず成功を勝ち取ってやると本気で思っています。
子供たちのエネルギーには毎度驚かされます。彼らは日々本気で生き、学んでいます。彼らと関わっていると、「今お前は全力か?」と自分自身に問いかけずにはいられません。彼らの人生を背負っているぐらいのプレッシャーが無ければいけないと思います。そのプレッシャーを跳ねのけるぐらいの自信が僕に無ければ、彼らに自信を持たせる指導なんてできっこないからです。
僕と出会った子供たちに今までに無い経験を、保護者の方々にも今まで以上の発見があることを常に願い、これからもレッスンを展開していこうと思います。