言葉の魔法

【言葉の魔法】

指導者になって時が浅い頃の話です。

レッスン中、ある男の子の動きが普段と比べてかなり悪かった日がありました。

それに気づいた僕は、彼に「〇〇、今日調子悪そうだね。」と言いました。

50分のレッスンの間、彼の調子は悪いままでした。

後日、別の男の子がとても調子が悪そうでした。

試しに僕は、彼に「〇〇、今日は調子が良さそうだね。」と言いました。

するとその男の子は調子がどんどん上がっていき、レッスンの後半には新しい技を成功させることもできました。

僕が言葉の力を実感した瞬間です。

この日から僕は、子供たちの調子が良くなる言葉をとにかく使うようになり、反対に調子を下げる言葉は使わないようになりました。

「今日は顔色がいいね!」「いつも以上にかっこいいよ!」「君から自信が伝わってくるよ!」

こんな言葉をかけられたら、調子が上がりそうな気がしませんか?

スポーツにしても、勉強にしても、パフォーマンスを決めるのは本人のコンディションだけとは限りません。

指導者をはじめ、友達や親からの言葉は、時に魔法のような力を発揮するのです。