日本一の監督
高校3年の夏、僕は有難いことに、国体という大舞台に出場する機会を与えてもらいました。
少年(高校生)の部は予選と決勝があり、我々千葉県は第一位で予選を通過し、決勝に進むことになりました。
国民体育大会決勝最終班という未知の環境に、僕の体は『緊張』という状態を遥かに通り越していました。
僕以外のメンバーもきっと同じだったと思います。
そんな僕たちに、監督はこう言いました。
「君たちは予選1位通過なんだから、もう日本一になったんだよ。俺は満足してるから、あとは気にせず楽しめばいいんだよ。」
この瞬間、僕は思い出しました。
期待に応えたり、使命を全うしようとするのではなく、『試合を楽しむ』というアスリートとしての本来の目的を。
結果僕たちのチームは、正式に日本一になりました。
こんなに素晴らしい監督の元で、最高の仲間たちと一緒に体操をすることができた僕は、本当に恵まれています。
この先出会うたくさんの子供たちを、良い方向へ導けるように、 日本一の先生を目指してこれからも勉強していきたいです。